埼玉県川越市の歯医者さん。川越駅近くの望月歯科医院。医院長の学会発表報告を掲載していきます。ぜひ、ご参考ください!
File #9 平成23年度 埼玉県歯科医学大会 日時2012/2/26
当歯科医院での3年間に渡る障害者雇用の実態を報告すると共に、今後の障害者雇用の拡大への期待と、歯科医療そのものが発展する可能性について、埼玉県歯科医学大会という舞台で述べてまいりました。
対象は、脳性まひを持つ29歳の女性S氏。平成20年6月に公共職業安定所(ハローワーク)より紹介を受け、勤務が開始されました。
当初は障害者に対して具体的な貢献ができるという個人的な思いを動機にしていたため、S氏の様々な事情に積極的に歩み寄った雇用形態には程遠いものであり、様々なすれ違いが起こることもありました。それらの出来事をもとに、週2日間各2時間を就労時間とし、事務的な処理を中心とした診療の間接補助を行ってきました。
東京都中野区歯科医師会などでも障害者雇用が実施されており、地域でごく普通に生きようと懸命に生活している障害者の雇用は、地域住民の生活支援を生業にしている歯科医療にとって、今以上に医院の存在価値を特化させていくと思われます。行政や歯科医師会主導での基盤整備が進む埼玉県において、これからは一診療所が主体となり、より地域に密着し、住民目線での障害者歯科医療を行っていくことこそ、障害者医療そのものが更に発展していく方法論の一つであろうと確信しています。